そもそも一定の大きさや重さを超える特殊な車両は、道路の構造又は交通に支障を及ぼすおそれがあるため、原則として道路を通行することができません。
従って、特殊な車両を通行させる場合には、道路管理者から通行許可を得て、示された条件を守って通行しなければなりません。
しかし、無許可や許可条件に違反した車両の走行はあとを絶たず、時には重大な事故を引き起こすことも多くあります。特に大型車による事故は、死亡事故などの重大事故につながりやすく社会的に多大な影響を与えています。
法律で定められているのですから、許可を受けずに無許可で通行した場合や条件に違反して通行した場合には、それなりの罰則を覚悟しなければなりません。
違法車両の取締りが徹底される等、取締りは年々強化されてきています。また、悪質な違反者に対しては、即時告発されるなど違反者に対する指導も強化されていますので注意が必要です。
無許可の例
・実際に申請した経路とは異なる経路を通行した
・実際に申請した総重量よりも超過した重量で通行した
条件違反の例
・通行条件である徐行をせずに通行した
・通行条件である誘導車を配置せずに通行した
・通行条件である指定された通行時間とは異なる時間に通行した
もし許可を申請した内容と通行経路や車両そのものが異なる場合など、実態とは異なった場合には、許可を受ける前提条件を欠き、審査そのものがなされていないことになり「無許可」となります。
道路管理者の許可なく通行した場合(無許可)、許可条件に違反して通行させた場合(条件違反)には罰則が定められており、100万円以下の罰金が科されます。この罰則は、例え車両を運行させた運転手が違反した場合であっても、事業主体である会社や事業主も同じように科されることになります。
ですので、会社や事業主には許可申請の漏れがないか、条件違反になっていないのか注意を払うなど、法令順守が求められています。 特殊な車両を通行させることは例外的に「道路管理者の許可を取得した場合のみ走行させることができる」ということを忘れてはいけません。必ず、特殊車両通行許可申請を取得するようにしましょう!